インフレ・デフレに惑わされない投資を

ついこの間までは「日本はデフレだから、実質的には賃金が上がらなくても資産は増えているのと同じ」ということが言われていました。今度はアベノミクスで緩いインフレへの誘導が始まると、「インフレに負けない投資戦略を」などと、証券会社などがこぞって言っているようです。

では、デフレだった時にどれくらい資産が増えた印象、生活が楽になった印象があるでしょうか。インフレだろうとデフレだろうと、1、2%なんて統計上はともかく、体感的には誤差の範囲です。こんなレベルの変動で投資姿勢を変えよう、なっていやっていたって意味はないでしょう。

インフレだろうとデフレだろうと、「スーパー」がつくほど極端なものでない限り、自分の許容できるリスク範囲に応じて粛々と自分の投資スタイルでやっていく。それ以外にはありません。要は通常の資産運用にインフレもデフレも気にする必要はない、ということですね。ある程度リスクが取れる人であれば、最近のソーシャルレンディングなどを利用すれば年利5%程度の運用は可能ですから、2%のデフレだろうとインフレだろうと基本的にあまり関係なし、です。

そして日本が「スーパー」が付くほどのインフレやデフレであるなら、外貨ベースでの運用を図るしか避けるすべはありません。つまり、国際分散投資を図れるくらいの資産がある人だけのオプションということ。